富士急ハイランドに行ったら、多くの方が悩まされることは「天候悪化によるアトラクションの運休」。リスク回避を第一に考える同園は、ちょっとでも不味いと思ったらアトラクションの運転を休止させます。大体どのような基準でストップするのか、また天気予報のチェックのポイントは何か、対策をまとめました。
・アトラクションが運休する条件
・「フジヤマ」、「ドドンパ」、「ええじゃないか」、「高飛車」、4大コースターの運休の原因の第一は「雨」。朝から雨の場合は休止(※1)となり、途中から雨が降ってきた場合、「フジヤマ」と「高飛車」は本降りの雨(雨量2mm)で休止、「ドドンパ」と「ええじゃないか」はパラパラとふる小雨(雨量1mm)でも休止になる(雨量については後述)。
※1 コースターが雨で運休する正確な理由は「雨でレールが濡れて車両が滑り規定値以上の速度になる、ブレーキが滑ってしまう」ためで、朝から雨が降っていた場合は雨の強さに関係なく運行できない。そのため、雨が止んでもレールが乾くまでは運行できない。「ドドンパ」、「ええじゃないか」は曇り空で気温が低い場合(レールが乾かない場合)、終日運行できない場合もある(特に冬)。
・「フジヤマ」は風の影響を受けやすく、一般的には強風とは思えない風でも運休してしまう(※2)。天気予報で「風速3m」だったら危険、「風速5m」ではほぼアウトと思った方が良い。冬の場合はより影響が大きく休止する日が殆ど(※3)となる。午前中は運転できても午後運休する場合も多い。
・気温が低い場合雨が降ってなくても「霜」でレールが濡れてしまう、また「低温」自体が運休理由となることもある(※3)。
※2 「風速15m以上の風で運休」とあるが、コースターに影響するのは「上空の風」であり、上空は地上より3倍強く風が吹く。また天気予想の風速は「その時間帯の平均値」であり、瞬間的にはその数値以上の風が吹いてしまう。※3 気温が低いと摩擦抵抗が上がる,潤滑油が堅いため車輪の回りが悪い等機械的な条件でコースターがスピードを出せないため。
○「天気予報」チェックのポイント
よって、富士急ハイランドに行く際には「天気予報」のチェックが不可欠となる訳ですが、ただ新聞やテレビの予報を見るだけでは、確実な情報を掴めません。天気予報のチェック及び天気図・記号の見方には少々コツがあるのです。
・気象予報サイトで天気をチェック
天気予報のサイトはいろいろありますが、「日本気象協会 tenki.jp」がピンポイント天気及び1時間ごとの天気の変化が分かっておすすめ。
まずは「10日間天気」で、行く予定の日の予報を見ています。ただし、1週間前の予報が当たる確率は「65%」程度なので、この時点ではまだ参考程度に。
2~3日前になったら、「1時間天気」で詳細を確認。ここで「晴れ」及び「風速3m/s以下」なら問題ないのですが、「雨」・「強風」の場合は前後(土日のどちらかなど)で日程を調整するなどが必要です。
ここで「降水量」の意味について、簡単に解説します。降水量は1時間に降る雨の量で小数点切り捨てで表示されます。
1mm:パラパラと振る雨、霧雨や小雨です。傘を差さなくても我慢できるような弱い雨です。
2mm:これはもう立派な雨です。普通の感覚では傘なしでは歩けません。3mm:この数値になると、傘があっても外出を躊躇うようなザーザー振りの雨です。
上記のよう、降水量は小数点切り捨てて1時間の平均で表されます。なので極端なことを言うと、0.9≒1mm小雨が降った場合でも表記上は「0mm」になります。よく「曇り」で「降水量0mm」なのに雨降ってるというのはそのためです(この場合「降水確率」が40%以上なら雨となる確率が高いと言えるでしょう)。
まとめると、「曇り(降水量0mm)で降水確率30%」、「風速3m/s」以下がボーダーラインと思った方が良いでしょう。6月の梅雨など天候が不安定な時期はなかなか「1日晴れ」というのは難しいですが、せめて「朝7時~午前中は晴れの日」が怪しいなら来園を中止することも必要かと思います。オフィシャルホテル等を予約してしまった場合でも「楽天」など予約サイトからなら前日までキャンセル料がかかりません。
朝から雨でコースターが運休している場合「絶叫優先券は今動いている機種の発売なので、コースターのは買えない」、「いつ再開するか分からず混雑動向が読めない」などデメリットが多すぎます。
・アトラクションが途中で運休となったら(搭乗整理券について)
・アトラクションが途中で運休となる場合は、列に並んだ人全てに「搭乗整理券」が渡される(※4)。整理券はある程度の数で番号分けがあり、当日に運転が再開した場合はその番号順に列に案内される(概ね30分以内の待ち時間で乗れるようになっている)。整理券は原則『その当日限り有効』(※5)。・運行再開後は「整理券が最優先」というより整理券以外の人は案内されない。運休時点で2時間待ちであれば、並んでた人(整理券を持っている人)が利用するまで通常待ち列は動かない。時間によっては整理券のみの対応となることもある。
・一般列の案内が開始された後も、整理券所有者は優先してアトラクションに搭乗することができる。「絶叫優先券」と同様に専用入口(出口)から乗り場に向かえば良い。
※4 稀にだが30分程度の待ち時間だった場合は整理券が発行されない時もあり。※5 券には「当日限り」とあるが現地では「次回来園以降も使える」とアナウンスされ実際に別の日でも使うことができた。もしかすると当日限りではないのかも?