今年のUSJ「ハロウィーンホラーナイト」では、これまでのホラーハウス(お化け屋敷)やホラー系イベントの常識を覆す、非常にショッキングな恐怖演出のアトラクションが登場します。
「史上最恐ホラーレベル、知りうる恐怖の限界を超えた」と、ホラー映画やお化け屋敷で感じる一般的な「娯楽的恐怖」ではなく「本当の恐怖」を体験、「精神的なダメージを負っても致し方ないような、容赦のない恐怖感を与える」ことがテーマになっています。そのため、チケット購入時及び入場時に「このアトラクションには○○や○○の演出があり(後述)、それによって自身に何が起こっても異議を唱えません」という誓約書の提出が義務付けられています。
タイトルの「トラウマ」とは一般的にも知られている「心的外傷」を意味する俗称(※)で、アトラクション内容もそれに沿った演出がされています。
※トラウマの語源はギリシャ語の「傷」。精神学者フロイトが心的外傷等についての著書で使われたことから心的外傷を『トラウマ』と呼ぶようになった(英語の「trauma」も同様)。企画発表時からも「どんな感じのものなのか」話題を呼びましたが、イベント開始直後から実際に体験した方の感想ツイート等で「とんでもないことをさせられるらしい」と拡散され、特に現地の注意書きに「生きた虫を使った演出がある」というのが非常に大きな関心を呼び、その日ツイッターで「USJ トラウマ 虫」がトレンド入りしてたようです。
私自身も実際に本アトラクションを体験しましたが、正直体験したことを本当に後悔した、それ程衝撃的な内容でした。感想をツイッターに挙げた直後から「内容を紹介してくれ」という要望が多くそれに答えたいところですが、「ネタバレ厳禁」であるため「どんな様子のものなのか」さわりだけ紹介に留めたいと思います。是非、これを読んで『よく考えてから』体験するかを決めてください・・・。
アトラクション場所及び体験方法について
「トラウマ」が開催されるのは園内の旧MBSスタジオ。入口は今年やった「ユニバーサル・クールジャパン」で『進撃の巨人 ザ・リアル』を実施した場所の近く(入口は別の場所)。大きな看板等はなく、敢えてそうしてるのか「ひっそりとした」様子で近づかなくてはアトラクションがあるかすら分かりません。このアトラクションは一人「2500円」の別料金。他の4つのホラーメイズとセットになったエクスプレスパスではトラウマの料金分は「2000円」となる。Webチケットでの販売の他、余っていれば当日券も販売しています(当日券では時間帯は選べない)。
注意書きの内容
現地の看板に書かれている、アトラクション中に起こる演出は以下の通りです。・グロテスクな表現、ストレスを感じさせる演出 ・身体を拘束する演出 ・生きた虫を使った演出 ・液体がかかる演出、施設があるこれらの演出、全て本当に行われます。話題となった生きた虫(※閲覧注意)というのも本当です。見るんではなく触らされます。
アトラクション内容
入る前に手荷物、ポケットの中身は全てロッカーに預けます。アトラクションの舞台は「かつて驚異的な人体実験が行われた医療施設。そこの様子を見学する」という設定です。そのためアトラクションスタッフは白衣を着ており、中の案内役スタッフは表情が読まれないようマスクを装着している。中では8人程のグループで行動し、基本手をロープに括り付けられて移動します(身体を拘束する演出)。そしてスタッフの案内の下いろいろな部屋を巡り、そこでいろいろなことをします。見るだけでなく「やらされる」という強要型です。数々の「したくない」ことをさせられます。
演出上スタッフは高圧的な態度・命令口調で接し、参加者を怒鳴りつけることもあります。アトラクション中は「私語」も禁止です。なので恐怖演出を楽しむ雰囲気は全くなく、張り詰めた空気が広がります。
そして最後の強烈な演出。自分は一瞬これがアトラクションであることを忘れてしまう、それほどインパクトあるものでした。アトラクション終了時も最後まで高圧的な態度で出口から追い出されるようにして退場します。
感想
確かに常識では考えられないような恐怖体験ができます。演出を越えた恐怖というか、演出なのか本当なのか分からなくなるような感覚です。ただ、いくら本気の恐怖演出を与えるというコンセプトとはいえあまりにもやらされること、スタッフの態度等があり得ない、「非常識な」アトラクションとも思えます。なのでエンターテインメントとしては「最低」と思えるかもしれません。例え無料でも、私は二度とやりたくありません。別料金ということもあり、余程自信のある方かアグレッシブな経験をしたい方、そしてもの好きな方くらいしかお勧めできないですが、いろんな意味で深く心に残る経験はできます。中には「号泣してアトラクションから途中退場(リタイア)する女性客」がいて、スタッフが必死にケアする様子も見られるなど本当に容赦ない恐怖体験をさせられるアトラクションなので、「覚悟の上」参加してください。
以下反転:
入場時のグループによって多少内容が異なるようですが、自分の場合は「人体実験の見学」、「内臓を死体に詰める」、「汚物まみれの便器に手を突っ込む」、「死体に沸いた虫(マダガスカルオオゴキブリ)を手で取り除く」、「ギロチン処刑」でした。最後のは心理的な恐怖も併せ持っています。 |