前回の記事でも触れたよう、東武動物公園にこの春新しいエリア「ハートフルタウン」が登場しました。既存エリアの大幅なリニューアル&アトラクションの一新と共に、2012年春より始まった「ハートフルランド計画」の最終計画でもあります(後述)。
今回は「ハートフルタウン」と共に、一昨年から営業している「ハートフルファーム」を含め(このブログでは今まで一切取り上げていなかった)「ハートフルランド」全体計画についても紹介していきたいと思います。
ハートフルランド計画
東武動物公園には古くからコースター「カワセミ」や「レジーナ」があるエリア以外に、動物園寄りの所に子供向けアトラクションをに集めたエリアがあり、それが元々「ハートフルランド」という名称でした。そのエリアを中心にオリジナルキャラクターを設定、エリア内の雰囲気を絵本の世界みたいなファンタジーな装飾に変更、新規(子供向け)アトラクションの設置等をして大幅にパワーアップ(リニューアル)させたのがこの「ハートフルランド計画」です。・2012年春に既存の「ハートフルランド」近くの(特に設備等がない)広場部分にアトラクションや子供が自由に遊べる遊具が設置された「ハートフルファーム」がオープン ・翌年2013年春にハートフルファームに観覧車などのアトラクションが追加 ・2013年9月より既存の「ハートフルランド」が(エリア内アトラクションを含み)閉鎖 ・そして今年2014年春、上記エリアが「ハートフルタウン」としてリニュ-アルオープン「ハートフルファーム」と今回新たに登場した「ハートフルタウン」の2つを合わせて新生「ハートフルランド」ということです。
アトラクションも新たに登場、物としては汎用型の機種(他の遊園地でも見られる、定番のアトラクション)で構成されここにしかないオリジナルのものはありませんが、乗物ライドの形や看板の絵等の装飾は「ハートフルランド」の世界観に合わせて作られており、物語の世界を壊さないよう演出されています。
新規のアトラクション以外にも、既存の基本構造を流用してライドや装飾を一新したものがあります。その一つがこちら。
「空輸便スカイフィッシュExpress」
この「ハートフルタウン」とコースター「カワセミ」のあるエリアを結んでいる乗物。観覧乗物としても移動手段としても使えます。ただし、2月の大雪の影響で"工事が大幅に遅れた"ため、完成が間に合わず4/6(日)現在もオープン時期が未定となっています。物語の設定上では「空飛ぶ魚で配達する郵便屋さん」ということで自分勝手にもうちょっとメルヘンな物を想像してたのですが・・・ 実際に出来たのを見ると結構「メカ」の質感が出てて近未来的ですね。どことなく昨年放送されていた(mr_themeparkお気に入りの)アニメ「ガリレイドンナ」に出てきた飛行船に似ている気がする(あれのモチーフは金魚ですが)。
お化け屋敷「スリラー供廚筺3Dシアター」があった建物はパンケーキを中心としたレストランとグッズショップになっていました。自分は未体験ですが店内は結構な混雑で賑わっていました。
既存のアスレチックもリニューアルして「いたずらヤギーのアスレチック砦」という名称になっています。ただ、こちらも工事が遅れているのかオープン日依頼ずっと運休してて営業していないようです。外から見た感じアスレチック遊具自体は既存施設からそんなに変わってない模様。
ハートフルファーム
2012年にオープンしたハートフルランド計画第1弾、ファーム(農場)ということで自然豊かな雰囲気でトラクターや機関車のゆったりとしたアトラクションが揃っています。2013年には下記の観覧車が登場。「エマさんのチーズ風車」(観覧車)
今となっては標準的なサイズではありますが結構大きなタイプで、園内及び周辺の景色を一望できます。最新式の観覧車とあってゴンドラも空調が入っていて快適、さらに中のスピーカーからはハートフルランドの物語が「絵本の朗読」風に放送されます(物語自体はそんなにメルヘンじゃなかった気もしますが・・・)。また観覧車自体だけでなく乗り場までの建物の演出も非常に凝っていて、まるで見せ物タイプのアトラクションのような装飾です。
感想
遊園地業界としてみると「子供・家族(ファミリー)向けエリア」の建設というはナガシマスパーランドの「キッズタウン」、ユニバーサルスタジオジャパンの「ユニバーサルワンダーランド」とほぼ同時期に始まったもので東武動物公園の「ハートフルランド」自体は珍しいものではなく、言ってしまうと時代の流れに沿ったものと捉える事になります。東武動物公園のも他のパークと同様、現在遊園地の主な客層となっている(※各パークによって異なりますが)ファミリーを中心に好評を得ているようで、連日多くの方で賑わっているようです。東武動物公園だけの特徴を述べると、元々動物園が併設されたパークということだけあって「ハートフルファーム」という自然をテーマにした雰囲気が園内全体にマッチしているのと、アトラクション毎に詳細なキャラクター・物語の設定や周りの装飾品、運転中のキャラ台詞や音楽にもこだわりが見られ、雰囲気作りに力を入れているのがわかります。ファミリー向けというコンセプト上スリルを求める層には向きませんが、童心に帰れるような効果もあると思います。
ただし、今回の「ハートフルタウン」については上記のよう「空輸便スカイフィッシュExpress」、「いたずらヤギーのアスレチック砦」のオープン遅れを初め、その他のアトラクションでも「屋根の取付が間に合っていない」、「壁や柱にペンキ汚れがある(汚れ等の細かい手直しはオープン前に行うのが普通)」など明らかに工事が遅れているのがちょっと気になりました。公式サイトでも伝えているよう2月の大雪による工事の遅れと3月年度末、今年は4月の増税もあって工事業者が立て込んでいたというのもあって間に合わなかったのではと思います。これらは春休みが終わって一段落したら徐々に改修されていくのかな。