連日暑い日が続いて夏らしくなりました。そんな暑い夏にぴったりの「オフィスバーン」が全国各地にて開催する夏季限定お化け屋敷紹介、その第3弾。新潟にて開催するお化け屋敷『丑三つマネキン』です。
開催場所
今回このお化け屋敷が開催されるのは「新潟県新潟市中央区古町7番町」にある『新潟プラザビル』という所なんですが、「新潟プラザビル」がカーナビ等で検索しても出てこないため場所がわかりにくいと思います(ちなみに公式サイトのアクセスにはグーグルの地図が添付されてますが、上記の住所は記載されていません)。自分もとりあえず古街付近まで行って、アーケード街を10分くらい探索しました。町の方に聞いたりして(町の方ですら「新潟プラザビル」を知らない人が多かった。ただ「お化け屋敷やってる所」と聞くと「ならあそこ」と教えてくれたので本イベントの地元知名度は高いみたいです)、ようやく会場に到着。ごらんのよう普通のデパートに看板付きの入口があり、そこの4階でお化け屋敷をやっています。
1~3階は通常の店舗(山下家具店)であり、3階の階段付近にてチケットを販売、チケット購入後階段を上がって4階に行けばフロア全体がお化け屋敷です(全エリアを使っているわけではありませんが)。
なお、この新潟プラザビルはかつて1937年から営業していた老舗デパート『大和新潟店』(2010年6月閉店)の跡地であります。閉店後この店舗跡はイベントスペースなどに利用されているので完全に廃墟というわけではないのですが、意味合い的には本当の廃デパートにて開催されるお化け屋敷ということになるでしょう。
ストーリー(抜粋)
昔とある洋裁店に、一人の女性「玖美」とその父親が二人で暮らしていた。玖美は出かけるときに身に着けるアクセサリーに迷うと、使わなかった方のアクセサリーを店にあるマネキンにつけて置いて出掛けるという習慣があった。だが玖美は事故に遭って亡くなってしまう。彼女の付けていたアクセサリーの鎖が切れて慌てて拾おうとした時に起こった事故であった。突然愛する娘を亡くした父親の悲しみ、やり切れない思いは、玖美が選ばなかったアクセサリーが付いているマネキンに向けられた。「玖美がこっちをつけていれば、死ぬことはなかった…」、父親はマネキンに怒りをぶつけた。マネキンは手足がもげ、体のいたるところが欠けたが、その顔は父親の思いが全く通じていないかのように無表情のまま。とうとう父親はマネキンに火をつけ燃やしてしまう。「死んでしまえ…。お前が死んでしまえ…!」と呟きながら。
その翌日から、奇妙な事が起こり始める。昨夜火をつけ裏庭に放置したはずのマネキンが朝になるとそこに立っていたのだ。その後遠くまで捨てに行っても、翌朝になるとやはりマネキンは店先に立っている。父親は恐ろしくなり、のこぎりでマネキンの首を切り落としてを地面に埋めた。
その晩、表で音がするので店のシャッターを開けてみるとそこに首のないマネキンが立っていた。「首がほしい…」、マネキンは何かを探しているかのようギクシャクと動き回る。恐怖のあまり立ち尽くす父親に近づくとその首を引き抜いた…。
「マネキン」というものは洋服やアクセサリーをきれいに見せるための「形」、個性があったり魅力があったりしてはならず、あくまで無個性で無感情・無機質な存在。そんなマネキンに「死」を突きつけたことが、マネキンに奇妙な「心」を生み出し、このようなことを引き起こしたのだろうか。 いつしかそのマネキンは"玖美"と呼ばれるようになり、今でも洋品店の店先に動き出さないように首をつけられて置かれている。けれど、ときどき丑三つ時になるとその体から首からが落ち、玖美は自分の首を求めて動き始めるという。もしそんな場面に出くわしたら、玖美のほしがる首を探してやってください。みつからなかったその時には、玖美はあなたの首を求めてくるかもしれません…。
お化け屋敷概要
ストーリーにある通り、このお化け屋敷の舞台は洋裁店の跡地(廃墟)。洋服が入ったダンボール箱やゴミ袋、マネキン人形が乱雑に放置されているお店のバックヤードや、商品が並べられていた店先、試着室などを通ります。終盤にはマネキン人形だらけの通路もあり、なかなかの圧巻。内装としては前述のよう元々普通のデパートであったフロアに間仕切りを設けて通路を作ってあります。仮説的な印象が強く、一軒家などが多かった最近のオフィスバーンのお化け屋敷の内装とはかなり違った印象を受けます。
途中に焦げた跡があるマネキン人形"玖美"の首が置いてあり、それを持って進みます。終盤に首のマネキン人形、すなわち"玖美の体"があるのでそれに持ってきた首を置いてこなくてはなりません。それが完了したら後は出口へ向かうだけですが、その先は首と体が一つになって自由に動き回れるようになった"玖美"が襲ってくるかもしれません…。
感想
暗い中で見る大量のマネキン人形の威圧感は凄まじく、雰囲気的にはかなりハードなお化け屋敷です。またコースの大部分を「マネキン人形の首」を持ちながら進まなければいけないので、それだけでも妙な恐怖感があります。距離は結構長めである反面、アクターなど直接的な脅かしのシーンは少ないので、オフィスバーンのお化け屋敷としては総合的な怖さは控えめであると言えます。