パリを含め世界4ヶ所のディズニーパークに存在するアトラクション「タワー・オブ・テラー」。歴史としては、
・1994年にアメリカ・フロリダ「ディズニー・ハリウッドスタジオ」に初代(の構造)がオープン
・その後構造を改良した2代目が開発
・2004年アメリカ・カリフォルニア「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー」に上記の2代目が設置
・2006年にストーリー・演出を変えたバージョンが日本「東京ディズニーシー」に設置(構造は2代目と同じ)
・2007年末、パリに(カリフォルニアと同じ)2代目が設置
・1994年にアメリカ・フロリダ「ディズニー・ハリウッドスタジオ」に初代(の構造)がオープン
・その後構造を改良した2代目が開発
・2004年アメリカ・カリフォルニア「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー」に上記の2代目が設置
・2006年にストーリー・演出を変えたバージョンが日本「東京ディズニーシー」に設置(構造は2代目と同じ)
・2007年末、パリに(カリフォルニアと同じ)2代目が設置
なのでここパリ版とカリフォルニア版は外観、内部の様子、アトラクション内容を含め全く同じのようです。
※カリフォルニアとパリのは同時期に開発されていてどちらも2004年内にオープンする手筈でしたが、パリは経済的な理由で工事計画が捻挫し着工が遅れ(カリフォルニアは予定通り2004年にオープン)、工事が始まった後もフランスの建築法規制等で大幅に遅れてしまい、2007年末まで延びてしまったという事情があります。日本版のみオリジナルのストーリーですが、他の3ヶ所はアメリカのSFテレビドラマシリーズ「トワイライトゾーン」がモチーフになっています。有名とは言え古い作品のため現在の日本では知名度が低い(※)とは思いますが、作品自体は知らない・見たことない人でもこのテーマソングは聞いたことある人が多いのではないでしょうか。
※日本版がオリジナルストーリーを採用したのは「舞台がハリウッド・ホテル」のためディズニーシー内のエリア(イタリア、アメリカニューヨーク)に設置する場合地理的な矛盾が生じる」というのが主な理由ですが、そもそもで「トワイライトゾーン自体(現在の)日本では馴染みが薄いから」というのもあったとされます。アトラクションの構造自体は同じなのですが、ホテルの外装・内装・アトラクションの演出が違うため日本版とは全体的に大きく異なる印象を受け、またライドの挙動自体もこちらの方が激しいのでスリルがあります。
アトラクション待ち列は日本版のようにホテルの庭園→1階フロント内。ご覧のよう内装はまるで違う。受付(スタンバイとファストパスの合流地点)の近くでは「事故のあったエレベーター」がありますが、日本版と比べると破壊の表現が大人しめ?
その先は「書斎」のような部屋。ここに置かれている小さい(古ぼけた)テレビに下記のストーリーが流れます。映像に合わせて窓の外には雷鳴が響く。
「トワイライトゾーン」、それは不可思議・超常現象が起こる空間。今回はかつてこのホテルで「トワイライトゾーン」が現れたお話・・・。 1939年10月31日の夜、ここホテル「ハリウッド・タワー・ホテル」に有名子役とその関係者ら4人が訪れた。彼らはエレベーターに乗り宿泊する部屋へと向かうが突如ホテルに落雷が襲い、その衝撃でエレベーターのワイヤーが切れ落下した。しかし乗っていたはずの5人は(遺体すら)なく忽然と消えてしまっていたのだ。 この事件をきっかけにホテルは閉鎖されたが、それ以来ここでは「電気が止まっているはずなのにネオンが灯る」、「エレベーターが動き出す」という怪現象が多発している。しかもエレベーターはあるはずのない「13階」に向かうという・・・。プレショーの後は、ホテルの機械室のような場所へ。エレベーターのシャフトは3本あり、それぞれの待機列に案内されます(日本版と同じ流れ)。乗り場前は普通のエレベーター扉になっていて、上の回数表示の針もアトラクションの前の回の進行に合わせて動く。
ライドは日本版と同じですが、シートベルトは「2点式」(腰の固定のみ)で(3点式、肩掛けのベルトがある)日本版よりちょっとだけ開放的です。
エレベーターはこの「大きな鏡のある部屋」で泊まります。すると部屋に青白い稲妻が走り、鏡に映っていたゲスト達は消えてしまう。
扉が閉まり再びエレベーターが動き出す。次は大広間のような部屋。部屋の前に「あの日消えた5人」が現れ、まるでゲスト達をも誘うように手招きをし、奥へと消えていく。部屋が暗くなり周りが宇宙空間のように光り、そして5人は奥のエレベーターに乗っていく。そして・・・
奥のエレベーター落下に合わせて、ゲストが乗っているライドのエレベーターも落下。不意打ちのような落下に悲鳴が上がります。落下の落差は小さめですが、一旦停まってまた落ちるという2段落とし。
エレベーターは一気に一番上まで上昇。最高点では窓が開き、外の景色が見えた瞬間、落下。その後シャフト内でまたちょっと昇って落下します。そしてエレベーターは再び一番上まで上昇し、一気に落下してフィニッシュです。
上記のよう、日本版はオリジナルストーリーと言えど演出の手法は基本的にこのオリジナル版を元に作ってあるのが分かるかと思います。ライドの動きも2回目の部屋の落下がある・なし以外は同じですが、ライドの挙動自体が日本版より激しく、面白いくらい腰が浮き上がるかと思います。
感想
プレショー及びアトラクション本編の演出は日本版の方が上というか見応えがあります。しかしタワー・オブ・テラー自体の雰囲気としてはこちらの「トワイライトゾーン」の方が合っているように思え、演出のそれ自体も凄いです。またライドの動きはこちらの方が断然良い。日本版では(「レベル13」ではない通常版では)動きが少なく少々物足りなく感じますが、「トワイライトゾーン~」版は不意打ちの落下にその後の上昇→落下も激しい挙動で迫力のスリルを味わえます。
なお、このパリ版・カリフォルニア版では今のところ日本版のよう「特別バージョン」は実施していない模様です(フロリダ版は元々の仕様で、落下の回数や動きが何種類もあり、毎回ランダムで選ばれるようになっている)。