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お化け屋敷「呪い指輪の家」  <東京ドームシティ>

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東京ドームシティの毎年恒例、オフィスバーン製作による夏期限定お化け屋敷が今年も開催されます。今回のテーマは「指輪(結婚指輪)」で、指輪交換に纏わる言い伝え「左手の薬指には心臓から血管が繋がっていて、そこにはめた指輪を交換するということはお互いの心臓=心を繋ぐという意味になる(※)」、これが物語の重要な要素になっています。
※実際(医学的)には薬指に心臓から血管が繋がっているという事実はない。ちなみにこれは7月より放送されているアニメ『おくさまが生徒会長』1話でも取り上げられてました。
例年通り開園~16時まで「絶叫編」、17時より「超絶叫編」になります。また昨年と同様大阪でも同じタイトル・テーマでのお化け屋敷(後述)が9/6(日)まで開催中です。

ストーリー

この家に住んでいた「鮎子」は10歳の時、目の前で母親を事故で亡くした。母親は死ぬ間際、薬指につけていた指輪を鮎子の薬指にはめ「お母さんが守っていてあげる」と言い残した。

時は経ち、成人した鮎子はとある男性と結婚をする。しかし結婚式の指輪交換の時、なぜか鮎子の指輪は外れなかった。まるで母親が鮎子を掴んで離さないかのように。どんなに力を入れても指輪は外れず、ついに鮎子の薬指が折れた。こうして指輪は外れたが、折れて腫れた鮎子の指に、男性の方の指輪は通らなかった。

こうして始まった2人の結婚生活は心の通わない冷たいものであった。指輪を失った鮎子はまるで心を失ってしまったかのよう、それを埋めるように鮎子は得意だったピアノを弾いた。しかし、折れた指では上手くピアノは弾けない。夫にとってはそれが自分への当て付けように感じ、苛立ち、ある日ついにピアノを弾いている鮎子の手にピアノを蓋を思いっきり閉め、鮎子の残りの指を全て折ってしまった。

母親との繋がりを全て失い、鮎子は次第に衰弱し孤独のうちに亡くなった。だが、強い怨念を残して亡くなった鮎子は霊となってこの家に残り、毎晩夫の枕元に立つ。その恐ろしい姿に夫はやがて自制を失い、自ら命を絶った。

鮎子の心を溶かし、救う方法はただ1つ。彼女にあなたの心を宿した指輪をはめることだ。だがあなたの心に少しでも影があったとき、その時は・・・。

お化け屋敷内容(超絶叫編)

このお化け屋敷の目的は「入口で渡される指輪を持っていき、それを屋敷の中にいる鮎子の指にはめてくる」ことです。

昨年の「恐怖のかくれんぼ屋敷」と同様、最初の部屋でストーリーを聞いてから家の中を進みます。今回は部屋の間取りは変わってないものの、内装は大幅に変わっており(特に前半)全く別のお化け屋敷みたいな気分です。いきなり不気味な人形や暗くて進みにくい部屋があるなど、最初から怖い。

目の前で鮎子の指を折る夫、ピアノの蓋を閉められて指を折り絶叫する鮎子など、ストーリー上の出来事に沿った演出を進んで行きます。窓から後ろから床からなどいろんな所から襲ってくる鮎子、そして終盤にちょっと明るい部屋があり、そこに花嫁衣装で指を前に差し出す鮎子がいます。その指に指輪をはめるわけですが、ご想像の通りここが一番の激怖ポイントです…。

指輪の部屋の後も油断はできません。最後の部屋はビジュアル的に一番怖い所です。怨霊と化した夫が…

感想

今回は物語の主要シーンをアクターによる演技で再現されてる部分があるので、さながら演劇を見てるような部分もあります。アクターや仕掛けの脅かしも怖いですが、今回のは特に部屋の内装や雰囲気の演出が怖い。ポスターの鮎子も怖いですが、お化け屋敷の中で見るとより一層怖いです。



大阪「呪い指輪の家」

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昨年の「恐怖のかくれんぼ屋敷」と同じ大阪梅田茶屋町にあるMBS本社1階(屋内)にて開催。内容及びストーリーは異なりますが、こちらも指輪に纏わる愛憎劇で、物語的にはこちらの方が恐怖を感じさせる内容になっています。

ストーリー

この家に住んでいた「妙子」はガーデニングが趣味で庭にはたくさんの花を咲かせていた。妙子には婚約者「永瀬」がいたが、ある日突然永瀬は行方不明になってしまう。悲しみに暮れる妙子を支えたのが、永瀬の同僚「阿久津」であった。妙子と阿久津は惹かれ合い、結婚することになる。

だが阿久津はなぜか「花」を嫌い、妙子が花瓶に、そして庭に花を植えてもすぐ折ってしまう。口論となり妙子は思わず結婚指輪を外そうとしたが、阿久津は指輪が外れないようにと妙子の薬指を折った。妙子はそこまでする阿久津の性格を疑い、家には不穏な空気が流れ始めた。

ある日、妙子は庭に指輪が落ちているのを見つける。それはかつて「永瀬」と交わした結婚指輪、まさかと思ってその下を掘り返してみると、永瀬の死体が埋まっていた。阿久津は妙子を手に入れようと邪魔な「永瀬」を殺し、庭に埋めていたのだ。

妙子は一刻も早く阿久津の支配から逃れようと、結婚指輪を外そうとした。だが折れた指からは指輪は外れない。そこで妙子は食事を一切取らず、痩せて(指を細くして)指輪を外そうとした。そしてようやく指輪は外れたが、同時に妙子は衰弱死した・・・。
お化け屋敷周辺で流れているモニターではこのストーリーを映像化したものが流れています。映像の阿久津は常に笑顔を絶やさず、花や妙子の指を折るときも笑顔で、永瀬を殺す時まで笑顔という、狂気性を感じさせるものになっています。
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妙子は恐ろしい怨霊となって阿久津を呪い殺し、今もこの家の中を彷徨っている。彼女を救う方法は1つ、永瀬の結婚指輪を彼女にはめてあげることだけだ・・・。

※このストーリーは小泉八雲の小説「和解」にインスピレーションされたものとのことです。

お化け屋敷内容

このお化け屋敷も「指輪を持って行って、家の中の妙子の指にはめる」のが目的ですが、直接指輪を持って行かず「指輪が入ったケース」を持っていきます。ケースは1人1つずつ持ちますが、指輪が入っているのはそのうち1つだけ。お化け屋敷終盤の部屋でみんな一斉にケースを開け、指輪が入ってた人がそこで指輪を妙子にはめるミッションをしなければならないという、ロシアンルーレット的な要素があるのです。

最初の部屋でストーリーを聞くのも同じで、扉が開いた先は「花が咲く庭」に出ます。縁側から家の中へ。中では妙子に呪い殺された夫が襲ってきたり、また再び庭に出て地面に埋まっている永瀬の側を通る所、そして必死に指輪を外そうとする鮎子がいる部屋なども。

家の奥まで進むと至る所から花嫁衣装の鮎子が出てきますが、その登場の仕方は強烈です。頭上を含め絶対に予想できないところから出てくる、気を取られると思わぬところから、などテクニカルな脅かしの数々でした。

最後の部屋は指輪を差し出す妙子がおり、ここでそれぞれケースを開けて指輪が入ってた人がそれを妙子にはめます。もちろん凄いことが起きます…。

感想

大阪版はテレビ局美術スタッフによる製作ならではの造型のきめ細かさ、雰囲気作りの良さもありますが、なんと言っても後半の演出が凄いです。昨年の「恐怖のかくれんぼ屋敷(大阪)」も天才的な仕掛け位置でしたが、今年も負けてないと思います。

「ビビり度診断」

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今回は「ビビり度診断」が同時開催。指輪のケースにセンサーがついていて、それで心拍数を測定。専用サイトにアクセスすると自分の驚き度(ビビり度)が見れて、また合わせてお化け屋敷内で撮影された体験動画も見ることができます。

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