今年1/6(月)より一時休止していた「ジャングルクルーズ」が9/8(月)リニューアルオープン、タイトルも新たに「ジャングルクルーズ:ワイルドライフ・エクスペディション」(直訳すると「野生生物(を見るため)の探検」)と副題が付きました。
今回のリニューアルで大きく変わったのは「アトラクション中、ジャングル全体に音楽が流れている」ことと中盤にある「遺跡内での演出」の大幅な変更です。また夜間には「ナイトクルーズ」として、従来の夜間営業ではなかった演出等がまた追加されています。
なお、この「ジャングルクル-ズ」は世界のディズニーランド4ヶ所(アメリカのカリフォルニア、フロリダ、香港、日本)に存在しますが他のパークではリニューアルが行われておらず(香港の場合は2005年と最近出来たこともあって独自の演出がある)、この日本のジャングルクルーズが世界で一番新しいバージョンということになります。東京ディズニーランド自体としても、1983年の開園と同時オープン以来31年来のリニューアルです。
オープンに先駆け、8月下旬にはディズニーランド公式サイトでアトラクションの宣伝VTRが公開されました。映像には「藤岡弘、」が登場し、内容自体も「藤岡弘、探検シリーズ」(元は「水曜スペシャル」)のパロディとディズニーにしては非常に珍しい、もしくは初めてかもしれない「歴代有名テレビ番組のパロディ」という遊び心溢れた演出になっています。
ただ、富士急ハイランド等がやるならわかるにしてもやはりディズニーがこれをやるとイメージの違いが大きすぎたのか評判はあまり良くなかったようです。
待ち列の様子
待ち列内の装飾は今回のリニューアルで一新。建物を入った正面右にあるのはジャングルクルーズを利用したお客からの手紙が飾られています。世界中の方が利用しているみたいで中には日本からの(日本語の)手紙もあります。またなぜか「ラジオルーム」があり、列内に時折船長による?トーク番組が流れることがあります。あと画像右のようにユニークなピクトグラムも追加されています。
ボート乗り場も更新され、乗り場が2ヶ所になり効率が良くなりました。
ボートはジャングルの中を出航。ジャングル内ではシーン毎に、今回のリニューアルの変更点の1つである「音楽」が流れ冒険を盛り上げます。
正式オープン前のプレビュー(9/2~4頃)では「音楽が大きすぎてスキッパーのトークが聞こえない」という声が多くでましたが、調整されたのか現在は逆に音楽の方に気付かないぐらい、音量が絞られているようです。「ゴリラに占領されたテント」では演出が1つ追加されました。既存の(5~6体のゴリラがいる)テントの左に新たにテント及び子供のゴリラが登場し、なんとこのゴリラ銃を撃って遊んでおり、近くのタンクに命中して水柱が上がります(香港など他のパークのジャングルクルーズには実装済みの演出)。
シマウマやライオンがいるアフリカ草原のシーンにさしかかると、このエリアの音楽は『Circle of Life』、映画「ライオンキング」のメインソングとして有名な曲が流れます。まさにこの場面にぴったりであることと知名度の高い楽曲なので、多くの方が反応します。
ただ、曲自体のインパクトがあり過ぎてアトラクションの雰囲気を壊してしまうという意見も。まぁこれはディズニー流のジョークという一面もあるかと思いますが。
その後「サイに追い詰められる陸の探検隊」、「ワニの兄弟スマイリーブラザーズ」、「シュバイツアーの滝(近くに以前は終盤にいた「ニシキヘビ」が移動)」を越え、ボートは「カバの縄張り」へ。縄張りの入口ではカバに注意を促す看板が設置されました。
ここでは霧(スモーク)が立ち込めており、一瞬真っ白で周りが何も見えなくなります。霧が晴れてきたところにカバが水面から突如襲ってくる感じです。なお、以前の「襲ってくるカバを空砲で脅かす(威嚇射撃)」はなくなり、急いで逃げるだけになりました。
遺跡
上記の音楽と共に、リニューアルで大きく変わったポイントです。中に入り、スキッパーの合図にて乗客全員で呪文(※)を唱えます。すると祭壇?に動物の守り神が現れ、不思議な光と共の壁画に描かれた動物たちが動きだします。プロジェクションマッピング技術を使った、迫力大で幻想的な演出です。※呪文は船の中央に取り付けられたお守りによって何種類かあり(サルであったら「ウッキー」、ゾウなら「パオーン」など。動物に関係なくスワヒリ語?の言葉の場合もある)、出てくる守り神の動物はそのお守りの動物になります。遺跡の先は「ゾウの水浴び場」、ここでは流れる音楽も陽気なものになって手拍子をしながら進みます。
一番最後に出てくるジャングルのセールスマン「サム」が取り扱っているものがバナナ(その前は干し首)から「お守り」に変わりました。ボートのお守りもここで買った物とのことです。
ボートが船着き場に着く前の台詞、以前は「さあジャングルで最も恐ろしくて危険な場所へと近づいて参りました。それは”文明社会”です。」と現代の自然破壊に関する皮肉が込められた台詞でしたが、リニューアル後は「ジャングルの仲間として、これからも自然と仲良くしてくださいね。船長○○からのお願いです。」とマイルドな表現になりました。
まずはスタート直後に「ホタル」による幻想的な光のシーン。そしてボートのライトも従来の暖色系から淡い青色系の照明が使われています。
滝の前にいる「ワニの兄弟スマイリーブラザーズ」ではワニの目が暗闇で光るようになり、「ゾウの水浴び場」の滝にいるゾウ(この群れのリーダー)はカラフルにライトアップされています。
流れる音楽や遺跡の中などその他の演出は昼間のと同じです。
感想
音楽が導入されたことでアトラクション全体が明るくなり、また今回新たに登場した遺跡内やナイトクルーズの演出等は十分魅力的であり、最新版の「ジャングルクルーズ」という位置付けに恥じないものになっていると思います。ただ、それ以外の変更点があまりないことから「変わり映えがしない」と感じてしまうのは事実で、またこれは好みの問題ですが「以前のクラシックな雰囲気の方が良い」と感じている方も少なからずいます。そのような事から「この内容でリニューアルと題して大きく宣伝する程のものなのか」という意見も存在し、賛否が分かれているようです。
一般的な評価としては好評あり、後述するようリニューアル後は連日大盛況となっています。
その他
・混雑度合いとしては、以前は待ち時間「平日30分、休日60分」前後でありましたがリニューアル後は「平日でも60分、休日は90分」が平均、特に開園直後とナイトクルーズ(18時頃)が人気で、その時は平日でも2時間待ちが出ることもあり、9/14(日)は3時間待ちが出ました。待ち列はアトラクション周辺を越えシンデレラ城のある中央プラザ或いはウエスタンランド付近まで伸びる事があります。・スキッパーの台詞にて「以前はワニとジャンケンで遊んでいたゴリラが、最近では新しい遊びを考えた」など、リニューアル前と繋がりがある(続編である)ことを匂わせる演出があります。
・(ストーリー上は)探検ツアー参加者の生存率は50%とのこと。以前は10%だったので大きく功績を伸ばして(?)います。
(噂)クリスマスバージョン「ジングルクルーズ」
アメリカのカリフォルニアとフロリダのディズニーランドにある「ジャングルクルーズ」では、昨年2013年11月より同アトラクションがクリスマスバージョンになるというイベントが行われました。その名も「ジングルクルーズ」、待ち列やボート乗場にクリスマスの装飾、アトラクション中にクリスマスの音楽やラジオ放送が流れる、セールスマン「サム」がサンタ風の衣装等の演出があったようです。今回日本のジャングルクルーズに音楽が導入されたことで、この「ジングルクルーズ」が導入されるのではないかと噂があります。ただやるとしたらさすがに今年の11月からはちょっと早いので、来年以降かもしれません。あくまで噂ですけどね。