本日2019年2月6日(水)、遊園地「よみうりランド」(を運営する株式会社よみうりランド)が2028年度までの、今後10年間の戦略を発表しました。
・株式会社よみうりランド 企業情報 ニュースリリース
よみうりランドの成長戦略「飛躍」の策定について
遊園地部門においては、"その域を超える「スーパー遊園地」へ変貌"と、既存エリアの拡大リニューアルに加え2つの全く新しい施設の開設予定と、大幅リニューアルが告知されています。その内容について、簡潔にまとめました(※遊園地戦略にスポットを絞っています)。○新施設「アート水族館」の開設
・水槽がまるでアート作品のような、これまでにない水族館
・テクロノジーによって観客側に魚を浮かび上がらせ、実際の魚との融合、水の世界に入り込める演出
「チームラボ プラネッツ」のようなデジタルアート、プロジェクションマッピングを使用した水族館というイメージが想像できます。どこに、いつできる等の詳細は不明です。
○新施設「エンタメ植物園」の開設
・貴重な文化財が並ぶ日本庭園の景観を活かした、四季を通じて花に囲まれた、驚きに溢れた新しい空間
・小動物のパフォーマンス、夏場のホタル観賞など、1年中エンターテインメントを体感できる
「植物園」とはちょっと意外な施設です。リリースにある「貴重な文化財が並ぶ日本庭園」、「夏場のホタル観賞」の文章から、既存のエリア「聖地公園」(※)を改装するのだと思われます。こちらは2019年度の事業と、結構早いオープンです。
※遊園地から離れたエリアのためあまり知られていませんが、重要文化財等が設置され、また遊園地であることを忘れてしまうような自然に囲まれたエリア。一般的には繁忙期の臨時駐車場や毎年6月に実施される「ほたるの宵」イベントの会場として認知されているでしょうか。
○「グッジョバ!!」の拡大リニューアル
詳細は不明ですが、新規施設の拡大と、既存のコンテンツもリニューアル予定みたいです。○日本一・世界一をうたえる「大型コースター」の新設
こちらも詳細は不明、ですがよみうりランドの広大な土地を考えると海外のような大型コースターも夢ではないのかと。かつて、よみうりランドは1988年「バンデット」でギネス記録級のコースターがある遊園地でした。その栄光が再び…。
○「プールエリア」の拡張
エリア拡大の他、「日本一と銘打てるスライダー」の新設。また「大型屋内プール」も新設し、冬場はスケート場にしたいそうです。その他、「イベントの拡大」や「訪日外国人客(インバウンド)の誘致策」などが策定されています。
○その他の新規施設・開発
具体的な内容ではなく「検討」とのことですが、以下の計画が記載されています。・宿泊施設 ・商業施設 ・「京王よみうりランド駅」周辺の開発
また「駐車場の整備」、遊園地周辺に新たな「天然温泉の温浴施設」、「キッズ施設(キドキド?)の新規出店」が策定されています。
○【所感】今回の成長戦略は、かつての「よみうりランド」の栄光を呼び戻す…!?
こちらのサイトにあるように、1964年に開園した「よみうりランド」は遊園地、プール、水族館、宿泊施設(ランド会館)と、遊園地だけでなく先進的な施設を揃えた、一大エンターテインメント施設でした。2000年代に入り、これら遊園地·プール以外の殆どの施設は閉鎖となり、さらに遊園地も2008年頃になると他の遊園地と同様「近々閉園になるだろう」と言われたりしました(その後遊園地は2010年より現在も毎年好評となるイルミネーション「ジュエルミネーション」、2016年「グッジョバ!!」の開設で多方面から注目され、盛り返しています)。
今回のよみうりランドの成長戦略は遊園地の拡大だけでなく多数の新規施設の開設で、かつての「一大エンターテインメント施設」を呼び起こすのではないか、そんな印象があります。
今後10年間と長いスパンですが、どのように開発されるか、注目ですね。