2002年に登場した世界初の四次元コースター「エックス」、富士急ハイランド「ええじゃないか」(2006年~)のモデルであるコースターであることはご存知かと思いますが、「ええじゃないか」は「エックス」を改良して作られたコースターであり、見た目は同じでも(下記のリニューアル以外にも)結構違う点があり、異なる印象を持つコースターになっています。
「エックス」自体も2007年(2008年?)リニューアルが行われ、現在の「エックス2」になりました。変更点は車両の更新(軽量化、オーディオ機能など)、レールのカラーリング変更(かつてのええじゃないかと同じ赤)、炎が出る特殊効果の追加です。
○待ち列、駅舎の様子
「エックス2」はシックスフラッグス園内の端にあり、入園ゲートから直行しても行くまでに結構歩きます。○車両について
もしかしたら「ええじゃないか」との最大の違いかもしれない「エックス2」の車両。上記のオーディオ機能が付いているという違いの他、実は「ええじゃないか」は2014年頃車両が別メーカーの物に更新されているため、構造自体がちょっと違います。そのため、現在の「ええじゃないか」よりは「昔のええじゃないか」の乗り心地に近いです。待ち列の方式は「ええじゃないか」と同じで、途中から左右の列に分かれる仕組み。そしてプラットホーム直前にロッカーがあり(有料で1ドルかかる)、好きな車両の列に並びます。
そして「ええじゃないか」は5両編成ですが、「エックス2」は7両。最後尾は加速が激しいので是非ともトライして貰いたいところ。
細かい違いとして、「ええじゃないか」には腰、股下、ハーネスの間の3つシートベルトがありますが、「エックス2」はハーネスの間のシートベルト1つだけです。加えてスタッフによるハーネスのチェックも1回ずつしかやらないので、「ええじゃないか」よりかなり効率が良い。2~3分に1回くらいで発車していたと思います。
○コースについて
左が「ええじゃないか」、右が「エックス2」。「ええじゃないか」が最初右に旋回して行って戻る(赤矢印)→左に大きく旋回して(青矢印)また行って戻る(緑矢印)という構成に対し、「エックス2」は最初左に旋回(赫矢印)、行って戻った後の旋回(青矢印)も「ええじゃないか」より小さく、全体的に8の字を描くようになっているのが分かるかと思います。また後半の旋回時の落差も小さくなっている。
○コースター走行中の体感
「ええじゃないか」では出発時床が下がりますが、「エックス2」では床が下がらず座席自体がちょっと傾いて足を浮かせます。前述のよう、スタートしたら(「ええじゃないか」とは逆の)左方向に曲がります。この時、座席は半回転しません。
車両スピーカーからは終始ロックミュージックが流れていますが、巻き上げ中は突然クラシックになったりフォークソングになったりと、テーマはよく分かりません。
ファーストドロップの感覚はほぼ一緒。上昇時では「ええじゃないか」にある回転がなく、より浮遊感を味わえます。
後半の旋回は落差が少ないため、休憩ゾーンに。しかし、その次からの振動が「ええじゃないか」より激しめなので、休憩ゾーンで良いのかも。
終盤には炎が噴射。最後尾だとしっかり炎の熱を感じます。
最後のブレーキ前の回転もありません。
全体的な体感として、現在の「ええじゃないか」は最初から最後までトップスピードで駆け抜ける(速すぎるため以前より振動が激しい)感じですが、「エックス2」はドロップで加速、上昇で減速とコースターらしいメリハリが楽しめる印象でした。確かに「エックス2」も時には痛すぎるくらい振動が激しいのですが、前述のようメリハリがあるのでそのギャップもスリルの一つなのかなと思います。