東京ディズニーランドにて昨年2014年5月29日から始まったナイトショー「ワンス・アポン・ア・タイム」。登場以来その壮大な規模と華麗な演出が非常に高い評価となり、各地で大絶賛されているこのショー。私、先日やっと見てきまして、本当に「今さら」感が強いのですが、この素晴らしいショーを、是非とも紹介させていただきたいと思います。
このショーは東京ディズニーランドのシンボルである「シンデレラ城」の壁面等にプロジェクションマッピングにてディズニー映画のシーンを中心に映像を投影、またレーザーやサーチライト、花火の演出を加えたものです。
現在(2014年当時から)各地で主流となりつつある「夜間プロジェクションマッピングのショー」の東京ディズニーランド版ではありますが、ショー本体はアメリカ「ディズニーランド(フロリダ)」で2011年より行われている『Celebrate the Magic castle show』というシンデレラ城でのプロジェクションマッピングショーがあり、それを日本向けにアレンジして導入したものになっています(2012年にはフランス「ディズニーランド・パリ」でも同様のショーが開始)。
そのため映像自体は日本オリジナルの物が多く、シンデレラ城手前の柱にも映像が投影されるのも東京版のみの演出です。
続いてシンデレラ城に「ピノキオ」、「リトルマーメイド」、「アラジン」など様々なディズニー映画のシーンが投影。
そして「美女と野獣」に出てくるポット夫人が息子のチップに「ワンス・アポン・ア・タイム(once upon a time)」(訳:むかしむかし・・・)と語りかけ、その後は各作品のシーンが順番に展開されていきます。
最初の物語は「ふしぎの国のアリス」、不思議の国に迷い混むシーンやトランプの兵士が色鮮やかに登場。
その次は「塔の上のラプンツェル」。ラプンツェルの長い髪もシンデレラ城に投影されています。さらにお次はディズニーを代表する映画「シンデレラ」、シンデレラに魔法がかかりドレスなどが現れるシーンとお城の舞踏会のシーン、ラストは12時の鐘とカボチャの馬車のシーンも。最近でもこちらのシンデレラをテーマにした作品が流行っているよう、名作は時間が経っても色あせないですね。
続いては「ピーターパン」。ピータパンの視点でロンドンの空を飛び立つ迫力ある映像で、これは世界のディズニーランドでも日本にしかない映像演出らしいです。
この後は通常であれば「白雪姫」と「くまのプーさん」のシーンですが、7/7(火)まで別の作品に差し替えられています。その作品は昨年2014年日本そして世界中でヒットした映画「アナと雪の女王」。
「アナと雪の女王 ~スペシャルエディション~」
通常版ではショー最後に一瞬登場する「アナと雪の女王」のシーンですが、今年1/13(火)~3/20(金)に開催されたイベント『アナとエルサのフローズンファンタジー』では新たに「アナと雪の女王」の約3分半のシーンが加えられたスペシャルバージョンになりました。そしてこのスペシャルバージョンのみイベント終了後も7/7(火)まで延長されています。メインはもちろんエルサが『let it go』を歌うシーンです(日本語ではなく原曲英語での歌唱)。シンデレラ城に写る雪の結晶とエルサの振りにあわせて上がる花火が素敵。
ショーの最後に取り扱う作品は「美女と野獣」。やや長めに、物語冒頭とフィナーレ「野獣が人間の王子に戻る」シーンが投影されます。
最後は再びシンデレラ城に様々なディズニー映画のシーンがダイジェスト風に映し出されます。お城周辺からはボンボン花火が上がり、城の壁面でも火花が飛び散る、そしてクライマックスには大量の花火と脇の塔からファイヤーの打ち上げ、同時にお城を映していたプロジェクターの映像はぴったり消え、まるで魔法が解けてしまったかのような雰囲気のなか、ショーはフィナーレです。
強いて不満点を述べるなら映画自体のシーン投影がメインでプロジェクションマッピング技術としての映像が少なめのような気がしましたが、全体の凄さからすれば全然気になりません。少なめだとしてもプロジェクションマッピングと花火にレーザー等の特殊効果が、ディズニー映画をより感動的に演出しています。
開始以来大人気ということで人気が過熱傾向にあり、少々見るのには苦労するかもしれません。ただそれを乗り越えてでも見るべきショーであり、またYouTube等ネット上にも動画はアップされていますが画面で見るのと実際見るのとでは全然見え方が違いますので、是非ともディズニーランド現地で見たいショーと思います。
ショー開催に伴う混雑
前述のようかなり人気のショーなので、開催中はシンデレラ城周辺のプラザが大変混雑することが多々あります。凄い時にはワールドバザールまで人が埋まることもあるので、土日祝日等は早めに(30分~1時間前)場所取りをしないと厳しいかもしれません。なお、中央の鑑賞エリアは抽選式ですが、当選率はかなり低いようです。ちなみに、混雑を避けかつ大体見やすいという意味で個人的にお勧めの鑑賞位置は、中央プラザからアドベンチャーランド(左側)もしくはトゥモローランド(右側)を結ぶ橋の上です。
ディズニーランド(運営のオリエンタルランド)への批判材料として
こちらのショーはこれまでのナイトショーと違い、キャラクターもダンサーも出演しない映像(と特殊効果)のみのショーになります。そのためうがった見方をする一部の方々からはこのショーの導入が・「(出演者の人件費等の)経費削減のため、このショーを導入した」
・「映像装置だけに頼った(従来のショーより)レベル低いのショーであり、ゲストの満足度を下げている」
と取られ、現在ネットや週刊誌等で何かと取り上げられるディズニー(オリエンタルランド)の利益重視・ブラック企業化の一貫としてのプロパガンダにこのショーの導入が取り上げられることもあります。
何が正しいのかは一庶民の私にはわかりませんが、少なくともこのショー自体の評価は高く、そもそも本場海外からの輸入(アレンジ)導入のショーであるため、一概に「コスト削減のため」とは言えないと個人的には思います。