今回訪問したのは川崎市にある「藤子・F・不二雄ミュージアム」です。オープン当初大変話題になったこの施設、実は自分子供の頃から常にドラえもんの漫画・アニメ・映画を見ながら育ち、現在の新しいドラえもんのアニメを毎週録画して見ているくらいドラえもんの作品が好きでして、ずっと行って見たくようやく行くことができました。
「藤子・F・不二雄ミュージアム」
そのドラえもんの作者で知られる漫画家「藤子・F・不二雄」が生涯の大半を過ごした川崎市(藤子・F・不二雄は富山県高岡市の生まれ育ち)に、漫画原画等の当時の貴重な資料を展示保管・公開している博物館。かつて「向ヶ丘遊園」(2002年閉園)があった場所に2011年9月3日オープンしました。正式名称は「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」ですがこのブログ記事のタイトルのよう"川崎市"を除いた形で呼ばれることが多く、また藤子・F・不二雄=ドラえもんの作者というイメージの強さから「ドラえもんミュージアム」と呼ばれることもあります(建設概要からすれば誤りに近い名称ですが、現地では「ドラえもん」が実質このミュージアムのメインキャラクターになっています)。
資料の展示やメインのオブジェクトの設置以外にも上記の画像のよう建物の風見鶏が「タケコプターで飛んでいるドラえもん」になっている等随所に遊び心が見受けられます。ただし、ミュージアムの基本内容としては「貴重な資料の閲覧」という意味合いが強く、他の類似施設と比べると娯楽(エンターテイメント)要素は少ないです。また、完全事前予約制であり来館には予約チケットが必要です(後述)。
博物館館内の様子
ミュージアムは大きく分けて〇駑善寨┘螢△鉢▲ブジェクトエリア(※名称はmr_themeparkが勝手に付けたものです)に分かれます。入口でチケットのチェックを受け、館内に入るとまず注意事項の説明があり(聞いてからでないと先に進めません)、下の資料閲覧エリア用の解説機器を渡されます。館内では最初に,鬚澆董△修譴鮓終わった先に△離┘螢△帽圓のが普通というのがミュージアム側で設定している流れ(順路)です。先に△帽圓ことも可能ですが貸出機器の扱いの都合上スタッフに申し出る必要があります。資料エリアでは貴重な漫画の原画が保管・展示されています。一応「ドラえもんとのび太による、漫画の出来るまでの解説」等のコーナーもありますが、基本的に真面目な雰囲気が漂うエリアです。原画以外の資料では、藤子・F・不二雄の作業場(自室)が再現されたコーナー、中には「手塚治虫から来たファンレターの返事の手紙」等の非常に貴重な資料も。
資料エリアでは、入館時に渡されるこの「おはなしデンワ」を持ちます。資料毎に対応する番号を電話機に入力すると、電話から解説が流れる仕組みです。
通常の資料エリアの他に、不定期毎に入れ替わる「企画展示」もあります。現在1/30(木)~6月末頃までは3/8(土)公開予定の映画「ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~」に合わせ、「のび太の大魔境と世界最古の相棒たち」が開催中。当劇場版作品の原画を中心に、ドラえもん以外の作品でも世界最古の相棒="犬"などの動物を扱った作品についての展示があります。ちなみに、エリア内では「1982年公開の(旧)のび太の大魔境」と「2014年公開予定の新・のび太の大魔境」の両方の予告ムービーがみられます。
▲ブジェクトエリア
作品関連のオブジェクト等が自由に見られるエリア、館内と屋外に分かれます。まず館内には藤子・F・不二雄関連書物のコーナー。ドラえもんの単行本等を始め作者の漫画を自由に読むことが出来ます。同エリア内には「シアタールーム」もあり、このミュージアム限定のオリジナルムービーを見ることができます(1人1回のみ、入館時に貰える専用チケットが必要)。自分が行った日に上映されていたのは「「すすめロボケット&ドラえもん 決戦!雲の上の竜巻城」という作品でした。なお、この作品は現在放送されているアニメ『ドラえもん』とテンポや話の流れが似ていたので、おそらく同アニメスタッフによる制作だと思います(作画は違うのかな)。ドラえもんの声も「水田わさび」によるもの。
特に原作からして人気の高い「綺麗なジャイアン」が登場する泉、そして映画「のび太の恐竜」に登場するピー助の所は写真撮影のため多くの方が列を作っていました。なお、ドラえもんの他にもパーマンやお化けのQ太郎などもいます。
お土産ショップはここ屋上と、1階に大きなお店の2つあります。屋上ではお菓子等が中心。
画像左上は「ドラえもん紅茶」、世界の紅茶・緑茶専門店「ルピシア」との共同開発で生まれたどら焼きのフレーバーを使った紅茶です。どら焼きの紅茶、なんとも想像し難いような味ですが、飲んでみると甘さを含めフレーバーの強調は控えめで、普通に紅茶としての味が基本でほんのりとどら焼きの皮の香り、あんこのような味が広がる感じで美味しかったです。
ひみつ道具をモチーフとしたメニューもあります。左下は映画にもなったエピソード「帰ってきたドラえもん」に登場する重要なキーアイテム『ウソ800(エイトオーオー)』をイメージしたドリンク、右は「アンキパン」を表したフレンチトーストです。
感想
最初に書いたよう貴重な資料を見れられるなどコアファンであるほど魅力的な施設になっていますが、反面内容は至って真面目であるので「子供が自由に(のびのびと)遊べる」施設には向いていないと思います。一応、屋上の広場やカフェ、漫画が読めるコーナーにキッズ専用ルームもありますが規模としては小さめなのかな。どちらかというと藤子・F・不二雄の作品について深く知りたい方に向けたミュージアムであるように思います(ミュージアム側がどう意図しているかはわかりませんが)。来館方法について
このミュージアムは完全予約制、1日2000人限定です。予約方法はローソンにて予約端末を使って予約券を発行するもの。当日でも空きがあれば予約が出来ます。予約状況については、現在はGWやお盆等余程の特異日でなければ売切にはならないと思いますので、前日とかの予約発券で十分だと思います。ミュージアムには専用駐車場がなく、車の来館を控えるよう公式サイトでもアナウンスしています(周辺にコインパーキング等はありますが収容数は少なめです)。最寄り駅からはバスが出ていますが、そのバスはこのようドラえもんのラッピングバス。
余談ですが、このミュージアムはネズミの入館は禁止です。もちろんジョーク的なものですが、現地では注意事項の案内にきちんと記載(しかも英語と中国語表記もあり)されています。